犬が膵炎でリパーゼも高い!膵炎対策として愛犬に与えるべきフードの選び方は?

愛犬が膵炎にかかってしまった、しまもリパーゼ値も高くて心配。。。そういったお悩みを持たれることもあるかと思います。

ここでは、そんな飼い主様へ向けて愛犬の膵炎対策についてお伝えしていきます。

この記事の監修者
この記事の監修者/キャットケアスペシャリスト
内山智明

犬・猫が大好きな内山です。家では保護猫と一緒に暮らしています。

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犬のリパーゼの数値が高い=膵炎?

リパーゼは脂肪を消化するための酵素の1つで、中性脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解する働きがあります。通常は問題ない数値であり悪さなどはしないのですが、リパーゼの数値が過剰に増えることで膵臓に負担をかけて膵炎に影響することもあります。ですが、それだけで「膵炎=リパーゼが高いことが原因」とはいえません。あくまで膵炎の要因の可能性だけであって、「膵炎=高いリパーゼ値」とは言えないんです。よって膵炎対策はデリケートに判断していく必要があります。

1-2.リパーゼを下げるために

とはいえ、リパーゼが高いこと自体は放っておかずに早めのケアをしてあげたい症状です。よって、まずはそんなリパーゼが高いときの対策をお伝えしておきます。

食事の見直し

まずは“食事の見直し”から始めてみましょう。

リパーゼの場合、低脂肪で消化の良い食事を与えてみてください。適切な食事をさせることで栄養バランスが調整されリパーゼの数値が安定する場合があります。また、食事の見直し前には一度、獣医に相談をすることも大切です。リパーゼは個体ごとに基準となる数値が違いますので、一見すると数値が高くとも実際リパーゼが高いとはは直結しないこともあります。よって、獣医さんに相談をして指示を仰ぐようにしてください。

なお、獣医に相談してリパーゼ値が高いと診断された際、状態によっては一度絶食や絶水を獣医からおすすめされることがあります。これは、膵臓などの臓器を一度休ませて回復に専念させることで回復させるやり方ですので、一見すると不安に考えてしまうこともありますが、安心してその措置の通りにしていきましょう。

ストレス対策

リパーゼは“ストレス”でも数値が上がることも。普段の愛犬の生活から考えて、極力ストレストラブルを避ける様に生活習慣を見直してみて下さい。ストレストラブルを解消することでリパーゼ値も解消される場合もあります。

【補足】普段のリパーゼ値も知っておこう

なお、リパーゼの数値に関しては、元々数値が高い犬もいる場合もあるので、あらかじめ健康状態の時に愛犬の正常な数値を測定しておくことが望ましいですね。あくまで「自分の愛犬にとって本当にその数値が高いか?」という観点で見ていくことが大切ですので、できる限り事前に数値を確認しておくようにしてください。(一度、正常な数値を調べておけば、下手に誤解することも防げるのでおすすめです。)

では、続けて本題となる愛犬の膵炎対策について解説していきます。

犬の膵炎とはどんな症状?

さて、膵炎が発生する「膵臓」がどこにあるかはご存知でしょうか?膵臓は胃の背中側にあります。膵臓は唾液をコントロールしたり、人間の血糖値を上げ下げするホルモンを作りだしたりする重要な内分泌機能をもっており、膵炎とは簡単に言えばこの膵臓を何らかの原因で弱くしたり傷つけてしまい炎症が起きてしまう疾患になります。膵炎には急性膵炎と慢性膵炎の2つがあります。これら膵炎の症状は異なった症状が出ます。

【急性膵炎】

犬が急性膵炎になると、下痢、嘔吐、食欲不振の症状が現れます。腹部などに激しい痛みも生じますので、犬は痛みから震えたりじっと動かなくなったりします。重症になるとショック状態に陥ったり、心臓停止状態になったりします。発熱、黄疸、消化器官からの出血など起こることもあり、とても怖い病気です。

【慢性膵炎】

犬の慢性膵炎は継続的に下痢や嘔吐が続いたり体重の現象をはじめ脱水症状、食欲不振などみられます。下痢や嘔吐のため、腹痛も続き体温が下がったり黄疸も見られるようにあります。膵臓はインシュリンを作るところでもありますので、ここに炎症が起きることで肝機能も低下し、糖尿病など併発することもあります。

膵炎の原因は?

犬の膵炎の原因はズバリ人間同様、食事が豪勢になったことによる肥満です。また高脂肪な食事を食べ続けることとで膵炎になってしまうといわれています。他にも、糖尿病の犬、避妊や去勢をした犬、甲状腺ホルモン機能低下症やアジソン病の犬、何らかの内臓疾患がある犬も膵炎になりやすいといわれています。

なお、リパーゼが高いから膵炎に影響が?という話もあるのですが、冒頭でもお伝えしたようにリパーゼが高い=膵炎とは言い切れません。あくまで、リパーゼが高い→ストレスを感じている可能性がある→ストレスの影響で膵炎かもしれない、といった判断から派生したものとお考え下さい。

膵炎の予防法は?

さて、それでは膵炎にならない予防法はあるのでしょうか?

答えは『あります!』

とにかく膵炎にならないためには食事管理が大切になってきます。人間と同じく、食事内容も脂肪がすくないものを選び、消化の悪いものは与えない、人間の食べ物は絶対に与えない、脂っこいおやつも与えないなど、肥満にならないように体重管理をしっかりとしていく事が予防法といわれています。適度な運動も大切です。食事と運動のバランスをしっかり管理して、膵炎の発症する可能性を低くしましょう。

食事の見直しを!犬の膵炎に良い食事療法とは?与えて良いもの・悪いものまとめ

膵炎は日頃の食事管理が甘いと突然なってしまう病気です。もし、あなたの愛犬が膵炎になってしまった時、そのような食事療法をしたら良いでしょうか?基本的には膵臓に負担をかけないようにするために低脂肪食へ切り替えます。高脂肪のもの、脂肪分が多いと思われるものの摂取は控えるようにしていきます。そして糖分の摂取量も気を付けなければなりません。人間のダイエットと全く同じです。かぼちゃやトウモロコシはとても糖分が高いですし、果物も果糖とはいえ糖分が高いので避けるようにすることです。穀物類も避けるようにしましょう。膵臓の負担をなくすために消化酵素のサプリメントを与えたりビタミンCのサプリメントを与えたりすることはとても有効ですので食事と一緒に与えるようにしてみてください。

また、膵炎の対策としては消化しやすい食事を与えるようにしましょう。膵臓に負担をかける食事をしていては、膵炎は治りませんので、食べやすいものを与えるようにして下さい。ドライフードを柔らかくするなどのことをすれば負担が減ります。あとは回復するまで適切な与え方をするようにしてください。毎回同じですと栄養バランスが悪くなる場合もありますので注意です。

おわりに

以上、「犬が膵炎でリパーゼが下がらない!与えるべきフードの選び方とは?」というテーマで犬の膵炎にお勧めの食事療法について書かせていただきましたがいかがだったでしょうか?一概にリパーゼが高い=膵炎ではないので、まずはその点で慌てないようにしましょう。

犬の膵炎は人間同様、食餌がどんどん豪勢になって行き、運動不足から肥満になり発症しやすくなったといわれています。もちろん膵炎になる原因はいくつかあげられますが、予防法としてははやり、食事と運動のバランス、肥満にならないこと、ストレスをためないことなどがあげられます。

普段からの食生活を意識してあげることで、この手のトラブルは予防ができます。大切なワンちゃんの健康トラブルを防ぐためにも、飼い主さんは、普段のごはん選びにこだわってあげてください。

  • 愛犬の健康を管理できるのは飼い主様だけ

愛犬の健康を管理できるのは飼い主様だけです、病気になって苦しい、痛い思いをするのは大切な愛犬です。どうか、あなたの愛犬が一日でも元気で健やかな日々を送れるように食事と運動のバランスをしっかり考えてあげてください。

【※肥満対策の参考記事※】

なお、膵炎を発症させたワンちゃんに向けて「愛犬の肥満対策におすすめのドッグフードを選びたい」とお考えの際は、「肥満犬のダイエットにおすすめのドッグフードの選びで大切なことは?」という記事でも詳しくお伝えしていますので、ごはん選びでお悩みの際はぜひ参考になさって下さいませ。