犬の胆石改善におすすめのフード選びで大切なことは?

愛犬に胆石が見つかった。

犬の胆石は比較的に症状が無症状の場合が多いので、それほど危険視されることも少ないケースが多いですが、とはいえ放置しておいて後に大事に至ってはいけません。

今回は、愛犬の胆石改善に向けた治療法や予防法、そして胆石改善のためのドッグフード選びについてお伝えしていきます。

この記事の監修者
この記事の監修者/キャットケアスペシャリスト
内山智明

犬・猫が大好きな内山です。家では保護猫と一緒に暮らしています。

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犬が胆石と分かったら

犬も人間と同じように胆石ができることがあります。

胆石は胆嚢内に胆汁成分が変質してしまい、結晶化して石になる症状を指しますが、出始めの時期はあまり表立った症状が現れないことが多く、中には無症状のままで終わることから胆石に気が付かない場合も多くあるといわれています。

例えば別の病気のために撮ったレントゲンでたまたま分かった、ということもあるほどに、症状が出にくい症例の一つなんですね。

ですが、だからといって放置しておくわけにもいきません。

胆石による影響が出始めると、徐々に元気がなくなり食欲が減退し、嘔吐や下痢の症状へと進行していくようになる恐れがあります。【参考】そもそも胆石ってどういうもの?胆石は正式名称を「胆嚢結石症」といいます。

コレステロール・ビリルビン・カルシウム・脂肪酸などが原因で起こるもので、これらは胆汁の成分が変質して結石状になるのです。また、同じ胆汁の変質で濃縮し泥状になったものを胆泥症といいます。

胆石は、痛みがほとんどないために気が付かないことがありますが「胆嚢炎」を併発させる恐れがあります。なお、胆嚢炎は大きくなった胆石によって胆嚢から出る胆汁の流れが塞がれてしまい、胆嚢が炎症を起こす炎症ですが、胆嚢炎は痛みが非常に強いのですぐに疾患に気が付きます。

胆石は症状が起こりにくいケースが多いとはいえど、いざというときはワンちゃんに大きな負荷を与えてしまう危険性があるので、しっかりととケアをしてあげる必要があります。

では、愛犬に胆石が出来てしまった場合はどのような対処をしていくのが良いのでしょうか?

犬の胆石の治療法

犬の胆石に治療法は基本的には抗生物質や利胆剤などを使って内科的治療をしていきます。しかしながら内科的治療でも改善が見られない、また反応が悪い場合は外科的治療へ移行することがあります。また、もし胆嚢が破裂してしまったら大量の出血で命を落とす可能性も出てきます。

ですから胆石と言えども、早期発見をしてきちんと早期治療を開始する必要があります。

胆石の原因と予防法は?

犬が胆石になる原因は様々な要因でなってしまうといわれているので【これが原因】と断定することはとても難しいのですが、糖尿病や甲状腺機能低下症、また、膵炎や高脂血症などの疾患があるワンちゃんや、遺伝、肥満、老化、運動不足のわんちゃんが胆石になりやすいといわれています。

胆石が遺伝しやすいといわれている犬種は?

上述したように【遺伝】という要素について気になりますよね?なかには胆石が遺伝しやすいといわれている犬種おり、特に気を付けてほしい犬種は以下の犬種です。

  • ミニチアシュナウザー
  • ダックスフント
  • シーズー
  • シェルティー

など。これらの犬種は胆石に気を付けてほしい犬種として挙げておきます。

もし、ご心配な場合は、かかりつけのお医者様にご相談して、一年に一回健康診断を兼ねてチェックしていただくと良いでしょう。

犬の胆石の予防法

できれば、愛犬にはいつまでも健康でいてもらいたいもの。いまは症状が出ていなくとも、いざという事態にならないよう、普段からできる犬の胆石の予防法も覚えておくことも大切です。

犬の胆石を予防するには、ストレスを軽減して、肥満や過食に気を付け、適切な運動をする事が一番大切になってきます。また、脱水なども胆石の発症リスクになるといわれていますのでこまめに水分も取らせてあげることも大切です。

また、なにか心配な事がある場合はすぐに獣医師にご相談し、愛犬のメディカルチェックをしてあげてください。早期発見、早期治療は大切です。

胆石が出来てしまったときのフードの選び方は?

愛犬に胆石が出来てしまったときは、以下の点を踏まえてフードを選ぶようにしてあげて下さい。

高カロリー・高脂肪は控える

胆石はコレステロール・ビリルビン・カルシウム・脂肪酸が原因で起こることが多いので、高カロリー・高脂肪の食事は良くありません。

なお、高カロリー・高脂肪の食事は肥満や老化が引き起こすこともありますので、胆石に限らずできるだけ控える方がワンちゃんの健康には優しいといえます。

また、食事のあげすぎや、老犬になったのにもかかわらずシニア用ではなく成犬用のフードを与えてしまうこともカロリーオーバーになる危険性も忘れてはなりません。その子の年齢にあったドッグフードを選んであげることも必要です。

適度な運動量と適度な食事量を守りましょう。

【参考記事】

ドッグフードは年齢によって切り替える!?その理由とは?

低脂肪フード&無添加食材を選ぶ

そして低脂肪のフードを選んであげて下さい。肥満の子には運動とダイエットフードも効果があります。ワンちゃんが可愛いと、ついついオヤツをあげてしまいがちですが、オヤツなどはカロリーが高い上に添加物がたくさん含まれています。

添加物はワンちゃんだけでなく人間の世界でも言われているように健康に害する要因を含んでいます。特にワンちゃんの食べ物に関しては、まだまだ日本は未成熟な部分も多いので、添加物も“質の悪い危険な添加物”であることが多いです。

そんな添加物を含んだものを食べさせてしまっては、病状のさらなる悪化の引き金にもなりかねませんし、最悪のケースとして手術などしなくてはいけない可能性も。

一度胆石が見つかったときは、これ以上の悪化を防ぐためにもフードの与え方に気を付けてあげましょう。

まとめ

愛犬に胆石が見つかったら、まずは慌てず、今後の治療法を獣医師と相談して、必要な対応を進めていってください。

見つかってしまった時点で食事療法など生活習慣はすぐに変えてあげて、愛犬の病状がそれ以上進行しないようにしてあげることが大切になってきます。

これを機に生活習慣や食事内容をいま一度見直していただき、愛犬と長く健康的に過ごしていけるよう取り組んでみて下さいね。