犬の腎臓病予防には手作り食はNG?最適なごはん選びとは?

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この記事の監修者/キャットケアスペシャリスト
内山智明

犬・猫が大好きな内山です。家では保護猫と一緒に暮らしています。

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犬の腎臓病を予防したい

腎臓病はとても怖い病気です。犬の医療技術や栄養価の高いドッグフードが増えてきたころから犬の寿命も昔よりもずっと長くなりました。腎臓病は生まれてからずっと腎臓を使っていくために年を取るごとに負担が大きくなるため老犬が亡くなる原因として、腎臓病はとても多い病気です。防げるものなら防ぎたい病気でもありますが、どのようにすれば良いのでしょうか?

腎臓の役割

まず、腎臓病はどのような役割を持っているのでしょう。腎臓は主な役割は尿を作ることです。血液をろ過し老廃物を尿と一緒に体外に排出する働きをしています。
腎臓は胃や肝臓よりも後ろにあり左右に1つずつあります。腎臓の基本的な機能に損傷がみられても他の部分で補ってしまいます。そのため血液検査などで腎臓機能の低下が分かった時には病気が進行している可能性もあります。そして腎臓は損傷を受けるとほとんどの場合は再生せず、一気に病状が悪化する事もある臓器です。
腎臓機能のうち75%を失うと「腎不全」と呼ばれ、血液のろ過が出来なくなるので尿毒症など死に至る病気の併発などを起こす可能性が高いです。

腎臓病の予防法

「リン」を制限する

腎臓病を悪化させる「リン」という栄養素があります。勿論、体にとっても大切なものなのですが、腎臓の病気を抱えた犬は「リン」を排出させることが出来ずに慢性腎臓病を悪化させることがあります。「リン」を制限した療法食を与えた腎臓病の犬は、「リン」を制限しなかった療法食を与えていた犬よりも3倍も長生きしたというようなデータもあるそうです。リンはたくさんの食材に多く含まれておりレバーやわかさぎ、まぐろなどにも含まれています。

「タンパク質」を軽減する

タンパク質は分解されると老廃物が生じるために、より少ない窒素廃棄物にするために低タンパク食に切り替える事で腎臓に負担を掛けません。良質なタンパク質は犬にとって腎臓などを元気にします。
良質なタンパク質…肉類(牛・鶏・馬・鹿・卵など)魚類(サーモン・なまず・ブリなど)
負担の多いタンパク質…穀類(大豆、トウモロコシ、コーングルテンなど)
もともと犬は肉食ですので穀類の消化には優れていません。そのため、大量に穀類を摂ると消化が出来ず老廃物として貯めてしまうので腎臓に大きな負担となっていまいます。

「塩分」を控える

ミネラルを十分に含む塩ですが、摂りすぎた塩分を分解するのは腎臓だけです。塩分を控える事は腎臓に負担を掛けない上で必要です。

「水分」を多く取らせる

通常のドライフードは水分が少ないです。水をたっぷり摂ることで、老廃物を尿として出します。反対に水分が足りないと老廃物を尿として出せませんので体内で老廃物が溜まってしまいます。この場合、健康な時は問題ありませんが、肝臓の数値が悪くなった場合は水道水ではない軟水をあげましょう。水道水は不純物が多いためろ過をする腎臓に負担が掛かってしまいます。

腎臓病の予防に手作りフードは最適?

手作りフードは水分も多く栄養価がしっかりと考えられていれば最適のご飯となります。ただ、上記のように犬の腎臓に負担になる食材はたくさんあります。それらの食材を抜いて毎日愛犬のための栄養の計算をしてご飯をあげられるのなら、一番いい方法です。
ただ、少しでも難しいようなら良質なドッグフードを与えた方が犬の健康には間違いありません。パッケージの裏を確認して腎臓に負担のかからない食材で作られたドッグフードを選びましょう。

腎臓病予防におすめのドッグフードの選び方

では、腎臓病予防におすすめのドッグフードはどのように選べばよいでしょうか?これは犬のカラダの構造を考えると答えは簡単で、「穀物不使用」のドッグフードを選べばいいんですね。穀物は犬のカラダに負担を与えてしまいます。そのため、穀物を含まないドッグフードを選ぶことでワンちゃんの腎臓にも負担をかけることないごはん選びが出来るんです。また、上述したように「良質なタンパク質…肉類(牛・鶏・馬・鹿・卵など)魚類(サーモン・なまず・ブリなど)」をしっかり配合して、栄養分も充実している穀物不使用のドッグフードであったり、人間が食べても大丈夫、と言えるような品質のドッグフードを欄で上げるのが一番ベスト!例えば、穀物不使用で栄養価と腎臓への負担をへらしたドッグフードで有名なものとしては「カナガン」のドッグフードなどがそれにあたりますので、よろしければご参考になさってください。