愛犬が膵炎になってしまった。そんなとき、どういった食事を普段与えればよいのか?悩むこともあるかと思います。
ここでは膵炎になったワンちゃんにおすすめの食事、NGの食事、そして膵炎の対策についてお伝えしてきます。
犬の膵炎時の食事について
正しい食事をすることで病気の状態を改善していく助けになります。それは膵炎でも同様で、適切な食事を与えることで症状の緩和をすることにつながります。ですから、普段からのごはんの選択を間違えないようしたいところです。
犬の膵炎に良い食事やドッグフードの特徴は?
膵炎時におすすめの食事ですが、膵炎の元である“膵臓に負担をかけない”食事になるよう意識しましょう。膵臓の場合は、脂肪が高いものは避けて低脂肪のものを与えることです。
具体的には、植物油、バター、および他の脂肪の多い食品の摂取量を最小限に抑えるよう意識して下さい。なお、ドッグフード選びの際も同様で、ドッグフードなどでも低脂肪のものがありますので、成分表を確認して低脂肪のドッグフードを選んでいくことが大切です。
なお、犬が膵炎となってしまった場合のドッグフードは「療法食」か「手作りフード」を与えましょう。またドッグフード以外にも「おやつなどを控える」「糖分の摂取に気をつける」「サプリメントの併用」などにも気を付けてあげて下さい。
もし急性膵炎などになってしまったらとりあえずは病院から療法食が指導されると思います。ただ病気が治った後も再発しないために食生活には気をつけていかなければいけません。実際に多くの方が手作りフードに切り替えているようです。
急性膵炎の場合は1度回復しても再発する事が多いのです。再発しないように気をつけてフードを与えていきましょう。
手作りフードで気をつけたいこと
膵炎は珍しい病気ではありません。中年・老犬などは非常に掛かりやすい病気なのです。それは現在の犬の食生活に多く問題があると言われています。
糖質や脂質の高いものを食べていると膵炎にかかりやすく、膵炎の犬は糖尿病も併発(反対に糖尿病の犬が膵炎の併発も)しやすいのです。そのため、膵炎になりそうな時やなってしまった時にはおやつなどの脂質が高いものを与えてはいけません。
そしてさまざまな野菜や果物を摂取させようと思うかもしれませんが、野菜(かぼちゃやトウモロコシ、さつまいもなどの芋類)や果物には糖質が高いものも多いので注意が必要です。
特に無脂肪のカッテージチーズなどは水分含有量も多く膵炎の回復にもいいと言われています。そして手作りフードで気をつけるのはカルシウムが不足しやすいので、ヨーグルトなどの乳製品や骨などを与える事も大事です。そして塩味は犬には必要ありませんが、ミネラル(ナトリウム)は必要な栄養素です。使う食材によってナトリウムが少ない場合には塩などを適量使用する事も忘れずにしてあげてくださいね。
サプリメントの併用
膵炎のためのサプリメントの併用も効果があります。主に、消化酵素やビタミン、プロバイオティクスなどのサプリメントです。
膵炎になりやすい犬には消化酵素のサプリメント、膵炎の病状を軽減するために抗酸化物質であるビタミンCのサプリメント、治療中に腸内環境を維持するためのプロバイオティクスのサプリメントなどがあります。これらのサプリメントは膵炎の症状や重症度によって良い悪いがありますので獣医さんの指示を仰ぎましょう。
参考:膵炎時におすすめのごはんとNGのごはんって?
<おすすめ>
茹でた鶏肉、ご飯、ジャガイモ、七面鳥、ベビーフード、少量のすりおろしたキャベツやブロッコリーなどはおすすめです。
<NG>
かぼちゃ、とうもろこし、くだもの、蜂蜜、お米以外の穀物などの糖分の高いものはNGです。
注意!肥満は膵炎になる大きな要素
食事にあわせてわんちゃんの「体形」にも注意が必要です。膵炎は肥満のワンちゃんに起こりやすい症状の一つ。もし、今現在なにもトラブルが無くとも、肥満のワンちゃんには常に膵炎のトラブルが起こりうることを意識しておきましょう。
「予防」にも力を入れる
上述した食事選びをすすめることでも、予防の手助けにはなりますが、合わせてお取組みいただきたいこととして「運動」が挙げられます。
犬・人問わず、運動は消化を改善し腸の動きを促進する働きがあります。 運動をすることで、健康な消化器系を構成することを助けてくれるわけですね。健康な消化器系を持っている犬は膵炎発症の可能性を下げてくれます。
また、上述したように、肥満は膵炎を引き起こす要因の一つとなります。定期的な運動よって犬の体重を維持し、膵炎を防ぐよう心がけて下さい。
【参考記事】
→ 肥満犬のダイエットにおすすめのドッグフードの選びで大切なことは?
まとめ
以上「犬の膵炎時に与えていい食事とは?愛犬を元気にするために。」というテーマでお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか?
愛犬が膵炎になってしまったら、治療だけではなく食生活や生活習慣の改善も行って少しでも早く完治させる事が必要です。そして再発しない為にも愛犬のためを思ってオヤツや脂質の多い食べ物を控えてあげることがとても大事です。
普段の食生活がワンちゃんに与える影響は大きいので、飼い主さんも相応に注意を払うことが大切になってきます。
ワンちゃんの健康を守れるのは、普段から一緒にいる飼い主さんです。大切な愛犬がのちのち健康トラブルで苦しめられないよう、普段からの食生活にはこだわってあげてくださいね。