【危険】メナジオン配合フードを選んではいけない理由とは?

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この記事の監修者/キャットケアスペシャリスト
内山智明

犬・猫が大好きな内山です。家では保護猫と一緒に暮らしています。

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メナジオン配合フードはなぜ危険?

メナジオンとは

まずは、メナジオンについて簡単にどのようなものかご説明させていただきたいと思います。ビタミンKは、油に溶ける性質を持つ脂溶性の1種で、実はビタミンK1、ビタミンK2、ビタミンK3の3種類に分けることができます。脂溶性のビタミンは体内に蓄積されて毒性を示します。

ビタミンK1とビタミンK2は植物油・豆類・海藻類・緑黄色野菜・魚介類・また、肉類、納豆、乳製品などに含まれる物質です。ビタミンK2に関しては微生物が作ってくれるもので、人間の腸内細菌によっても作り出されるビタミンの1つです。これら2つのビタミンに関しては自然界に存在するものですが、問題は3つ目のビタミンK3(メナジオン)は、自然界に存在しないもので、人間の手により合成してつくられるものなのです。

このビタミンK3(メナジオン)は他にも何が問題かというと、合成品のビタミンK3を過剰摂取した場合は毒性があるというところが問題点です。ビタミンK1とビタミンK2は自然界に存在するものなので、たとえ過剰摂取してしまったとしても毒性は認められないという報告が出てます。

ビタミンKの働き

メナジオンはビタミンKの中の1つであることはお分かりになったかと思います。では一体ビタミンKの働きにはどのような働きがあるのでしょうか?
①肝機能障害を防止してくれる働きがある
②出血を予防してくれて、血液の凝固を防いでくれる働きがある
③骨を強くする働きがある

これらが主な働きとなってきます。ビタミンKは酸素と一緒に働きます。たんぱく質の代謝やカルシウムの沈着に欠かせません。ビタミンKは通常肝臓にためられ、酸素とともに使われます。

ビタミンKが欠乏してしまうと起こること

もし、ビタミンKが体の中で欠乏してしまうとどのようなことが起こってくるのでしょうか?血液を固めることができなくなるため、鼻や脳、粘膜、消化管、皮膚などから微量に出血が起こってしまいます。大量出血ではないですが、長引くと、貧血症状になってしまいますので赤血球の値も低くなってしまうことがあります。

犬の場合自分でビタミンKを供給することができるのか?

人間は自分の腸内細菌でビタミンKを供給することができますが犬の場合はどうでしょうか?犬も自分の腸内細菌より、ビタミンKを合成し供給することはできるのですが、1日の必要量は確保できないため、食餌からの供給が必要となってきます。
ですから、ドッグフードに、ビタミンKを添付する所以でございます。

よくドッグフードを購入するときに裏にある商品ラベルを見てください

以上の事からビタミンKは体にとって、とても大切なビタミンであること、犬も腸内細菌により自らビタミンKを合成することはできるが、1日の必要量は確保するまでには至らないということは理解していただけたと思います。

ではビタミンKが必要だからと言って、とても安価で手に入りやすい合成ビタミンKである、ビタミンK3がドッグフードに添加されていたらどうでしょうか?とても危険ですよね。どんどん体内に蓄積されて徐々に毒性を示してくるでしょう。安価なペット用サプリメントや、粗悪なドッグフードには、高価なビタミンK1やK2の代わりに、このビタミンK3(メナジオン)が使われていることがよくあります。パッケージの裏の商品ラベルをみて、「ビタミンK活性剤」「メナジオン」または「重亜硫酸ナトリウム」など記載があった場合は、安価なビタミンK3が使われているなとご判断頂けると思いますのでドッグフードをご購入する際は、裏の商品ラベルも愛犬の健康作りのためにチェックしてみてください。

まとめ

今回はメナジオン配合フードを選んではいけない理由についてお伝えさせていただきましたがいかがだったでしょうか?私たち人間にとっても、犬にとってもビタミンKは大切なものですが、人間の手で合成的に作りだした、自然界に存在しない、安価なビタミンK3はからだには良くないものです。アメリカでは人間用サプリメントでこのビタミンK3を入れたものは製造禁止とされているそうですが、それだけ、体に良くないものとわかりますよね。人間で駄目なものを愛犬の口には絶対入れたくないと思います。愛犬の健康管理は飼い主さんしかできません。愛犬が健康で長生きするためにも、ぜひドッグフードを選ぶ時に、裏の商品ラベルをしっかりチェックしてみてください。