ステロイドは犬に副作用の危険が?発作を起こす前に

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この記事の監修者/キャットケアスペシャリスト
内山智明

犬・猫が大好きな内山です。家では保護猫と一緒に暮らしています。

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犬にとってステロイドとは

ステロイドとはどんなもの?

愛犬が病院で処方された薬を調べてみたらステロイドだったけど、どんなものなのでしょうか?ステロイドはあまり良くないという話は聞きますが、与えても大丈夫なのか心配になってしまう飼い主さんも多いと思います。

ステロイドホルモンというのが動物病院で処方されるほとんどであり、副腎という臓器で作られるホルモンを人工的に作ったものです。

効能としては、

  • 体内の炎症をおさえる
  • 異常な免疫反応をおさえる
  • 体にエネルギーを取り込むように指令する

などになります。

犬は抗ヒスタミン薬が効かない事が多く、アトピー性皮膚炎などの体の炎症や異常な免疫反応を抑える特効薬になります。また、体にストレスが溜まってそれに抵抗する状態を作り出すように体に指令を出すこともできます。腫瘍に対しても抗腫瘍作用があるので、一部の腫瘍で使用されるケース、抗ショック作用によってぐったりしてしまった状態に高用量のステロイドを使用しないと助からないケースもあります。

ステロイドの副作用

では、ステロイドの副作用とはどのようなものでしょうか?

  • お腹が膨れる
  • 肝臓肥大が起こる
  • 抜け毛が増える
  • 皮膚が薄くなる
  • 皮膚炎をおこしやすい
  • 筋力が落ちる

このような副作用が起こることが報告されています。ただ、用法容量を守って使用をしていれば副作用が表れる事はとても少ないです。長期にわたって使用を続けるとこのような副作用が徐々に表れていくことになります。これは人間と一緒で長期に使用をしなければ体に害はないのです。

長期に使用する場合とは、アトピー性皮膚炎やリウマチ自己免疫異常による貧血や血小板の減少などになります。これらは長期にわたる治療が必要となるケースがあります。この様な場合は獣医師と相談をしてどのようにしていくか治療の方向性を考えなくてはいけません。獣医師から処方されているのに、飲ませないというのは一番の問題です。例えばアトピー性皮膚炎はとても多い皮膚病ですが、処方されたステロイドを飲ませない事によって症状の悪化で愛犬が苦しむことになります。

まとめ

このように効能・副作用がともにありますが、これはどの薬にもあるものです。人間でも副作用の心配をして病気を治さないという事はほとんどないですよね。まずは病気を治す事が先決です。そして長期にわたる使用が余儀なくされる場合には獣医師と治療計画などを相談していきましょう。愛犬のために普段からどのような薬が処方されてどんな効能・副作用があるのかしっかり知っておきたいですね。