犬の体質を考えたドッグフード選びで大切なことは?

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この記事の監修者/キャットケアスペシャリスト
内山智明

犬・猫が大好きな内山です。家では保護猫と一緒に暮らしています。

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ドッグフードは体質によって選び方を考える

わんちゃんにもアレルギーがあったり、便が緩くなりやすかったり、下痢をしやすかったりと様々です。“その子に合ったドッグフード”を探してあげることが望ましいです。

アレルギーやワンちゃんの体調が優れない場合は療法食にしましょう

便が緩くなりやすかったり、下痢をしやすかったりするわんちゃんには、消化器官を補助できるドッグフードが好ましいです。他にも、ちょっと太り過ぎている子には肥満犬用のドッグフードや足腰や股関節が弱っているワンちゃん用に、グルコサミンやコンドロイチンを多く含むドッグフードなどがあります。

(【参考】犬の消化の良い食べ物は?食欲不振の時に行うべき対処法

ドックフード選びは食いつきの良いもの

肉中心の食材がおススメです。ワンちゃんの消化器官は肉中心に作られており、肉の方が消化吸収しやすく、健康にプラスとなります。穀物をベースのものは消化吸収が悪く、食いつきも悪くなります。

肉中心の食材でもどんな肉が良い?

肉であれば特に問題はありません。ただ、牛、鶏肉はアレルギーを起こしやすくなることがあるので注意してください。なお“羊肉”は、食いつきもよくアレルギーを起こしにくいとされています。

食べやすい食感のフードをあげる

ドライフード、ウェットフード、半生タイプと色んな食感のドックフードがありますが、ワンちゃんの年齢や大きさに合わせてあげると良いです。特に若いうちはドライフードをあげるのが好ましいです。(【参考】【今更聞けない】安全安心なドライフードとは、どんなもの?

年齢に合わせたドックフード選び(ライフステージ別)

【パピー用】

パピーは、成長するために十分な栄養が必要なので、特に栄養価が高くなっており、消化も子犬の身体に合わせて消化しやすくなっている、そんなドッグフードを選ぶのがおすすめです。(【参考】栄養補給・涙やけ対策のドッグフードでパピーにお勧めなら?

【成犬用】

成犬は、成長が止まればそれほどカロリーは必要なくなります。いつまでも、高カロリーなパピー用を与えていたら肥満になりますので、1歳前後になって成長が止まってくるタイミングで成犬用に変えましょう。のあ、フードを変える時は、最初は“今まで使っていたフードを9割、新しいフードを1割ほど”混ぜたものを3日ほど続け、特に問題がなければ、新しいものを2割という風に変えるのがおすすめです。なお、この時、便の状態もしっかり観察しながら変える必要がありますので、その点も欠かさず観察しておきましょう。(【参考】成犬用のドッグフードに切り替える際に大切なことや注意点は?

【老犬用】

老犬は、低カロリーで消化の良い原料が使われているものがおすすめです。老犬になっても成犬用のフードを食べていると肥満や内臓疾患の原因になることがあります。関節を強化するためにも、加齢とともに減少するグルコサミンやコンドロイチンが配合されているフードが良いとされています。(【参考】骨・関節を強くするごはん選びで大切なこと。どんな栄養素が重要になるのか?

プレミアムフード

ドックフードにも高品質なものからそうでないものは幅広く色々あります。高品質なものにはランクを表す名称があります。プレミアムフードは、動物性たんぱく質を豊富に含んだ栄養価の高いフードのこと。これらには、畜肉副産物や鶏肉副産物が含まれておらず安全性も高くなっている。なお、“安すぎるドックフード”は要注意です。特に、原材料の欄にどの肉を使用しているのかはっきり明記がない場合はやめた方がよい。また、保存料としてBHAやBHTなど工業用品として使用される添加物を配合しているものもあります。(【参考】【ドッグフードの安全性】市販のままでも安全なの?

まとめ

【アレルギー体質の子】

アレルギー体質の子には、無添加のフード選びをお勧めします。カナガンやナチュラルドッグフードなどがあります。ただし、注意としては「原材料」、例えばカナガンは主原料の50%以上がチキンなのでチキンアレルギーの子には控えた方が良いですし、ナチュラルドッグフードであればラム肉なので、ラムのアレルギーを持っている子には控えた方がいいでしょう。もちろん本来的には優秀な無添加のドッグフードですので、要は体質に合わせて適切に選んであげることが大切、ということですね。

【老犬の場合】

老犬の場合であれば食欲も低下し、多くのドックフードを食べれなくなるので、少ない量でも必要な栄養分は補給できる良質なたんぱく質を摂取する必要があります。高カロリーなフードは内臓に負担がかかるので、この場合は低カロリーのフードが望ましいとも言えます(【参考】腸に優しい低脂肪ドッグフード選びで大切なこととは?)。また、代謝機能が加齢とともに低下します。炭水化物が多く含んだフードよりも低炭水化物のフードへ変更するのもおススメです。歯や顎の機能が衰えてしまうことが多いです。歯の健康などを守るには顎を使って食事をすることです。できるだけ、ドライフードを与えるのが好ましいです。ただし、食べにくくしていたり、あまり喜んで食べないようであれば、お湯でふやかしてやるとかウェットフードにしてやるのもよいですね。

【その他】

ドックフード以外に気を付けることは、水分補給は忘れないこと。老犬になると水分をあまり補給しない子が多いので、飼い主さんが気付かない間に脱水症状に陥ってしまうこともあります。カロリーを消費しにくい体になっても水分は必ず必要です。急に食べ残しが増えてきたり、痩せてくる場合は、消化ができる量が減っている証拠。この場合は、一度にあげる量を減らして、小分けにして回数を増やしてみると良いでしょう。