犬の肝臓の病気はどんなもの?
犬も人間と同じように肝臓は非常に重要な器官です。肝臓には多くの機能がありますので肝臓が患っていると健康に大きな悪影響となってしまいます。肝臓というのは毒素の分解をおこなったり、栄養素の分解、血液の主成分の合成など1000から1500種類程の働きをしていると言われています。肝臓は生きていく上でとても重要な臓器であるため75%が切除されても犬であれば2か月ほどで再生されます。
ただ、80%を損傷すると再生する事が出来ずに肝臓の働きが損なわれます。その場合、肝硬変、肝性脳症などに病気がすすんでしまうケースもあります。肝硬変肝臓が慢性的な炎症がおこる。そして繊維組織が増殖して肝臓全体が固く変質する。肝臓全体の構造が変わってしまった状態。。肝性脳症肝臓で無毒化されるアンモニアなどが肝機能の低下により、そのまま体内を循環してしまう。そのため脳神経細胞に悪影響を及ぼす。痙攣や旋回、壁に頭部を押し付けるなどが起こる。
肝臓病になる主な原因
- 感染性…………………ウイルスや寄生虫、細菌などの感染。
- 慢性肝炎………………自己免疫性や中毒性など(原因が分からない事が多い)。
- 銅蓄積性肝臓病………銅が異常に蓄積してしまう遺伝性の病気(ベドリントンテリア、ウェストハイランドホワイトテリア・スカイテリアなどがなりやすい)。
- 中毒性肝炎……………薬剤や毒物など。
- 腫瘍によるもの………がんなど。
- 門脈体循環シャント…先天的な場合が多い。
- 肝臓への損傷…………車事故の怪我など。
- フィラリア症…………フィラリアの感染による肝疾患。
- 熱中症…………………熱中症による肝臓の機能障害。
- クッシング病…………適切な治療がないと肝疾患に。
以上のような原因が考えられます。
肝臓を患った時はどのような症状が出るのでしょうか?
肝臓は痛みに強いと言われており病気が悪化してから気が付く事が多いと言われています。定期的な健康診断を行い、病気の兆候が確認できたらすぐにでも病院へ行くことをお勧めします。
初期症状
- 下痢
- 嘔吐
- 食欲不振
- 元気消失
- 体重減少
病状が進んだ時に多い症状
- 震え / 痙攣
- 黄疸(歯茎や白目が黄色くなってくる)
- 腹水(水が溜まるためお腹が膨れてくる)
肝臓は丈夫な臓器なので再生能力も高いですが、一度機能が損なわれると治りません。特に初期症状はあまり特異なものでないために、ただ単に体調不良や風邪というような病気に思われがちな症状です。そして黄疸や腹水などの症状はかなり病気が悪化している証拠です。
まとめ
以上、「犬の肝臓の病気ってどうなるの?どういう症状がでるのか?」というテーマでお伝えしていきましたがいかがでしたでしょうか?早いうちに肝臓の病気が判明すれば、適切な治療や食事療法で完治する場合もあるので、病気が悪化しないうちに早期発見をしてあげたい病気の一つですね。
【参考記事】→犬の腎臓病予防には手作り食はNG?最適なごはん選びとは?