犬に穀物がNGの理由とは?

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この記事の監修者/キャットケアスペシャリスト
内山智明

犬・猫が大好きな内山です。家では保護猫と一緒に暮らしています。

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犬にとって穀物は良くないのでしょうか?

犬に穀物は良くない?

犬は本来肉食です。穀物を食べる習慣はありませんでした。このことから考えると犬にとって穀物は必要ないのでしょうか?

犬に必要な栄養素は、タンパク質・炭水化物・脂肪(脂質)・ビタミン・ミネラル・水が必要な6大栄養素と言われています。

犬は肉食だからと例えば生肉だけを与えていて健康にいいでしょうか?そうではありません。本来の肉食というのは、生肉だけではなく内臓や柔らかい骨などをまとめて食べていました。内臓の中には草食動物が食べていた穀物などがあります。それらを食べる事によって犬は体内に必要な栄養素を取り入れていたのです。

ただ、犬は肉食ですから穀物の消化は苦手ですので大量に与えてしまうと消化不良を起こしやすいです。そして穀物が全く入っていないドッグフードは高カロリーでもあります。使役犬ではなく運動量がそこまで多くない家庭犬に穀物が全く入っていないフードは食事量を少なくするなどカロリー制限が出てしまうのでとても可哀想です。

そして穀物は炭水化物が多く含まれますので高カロリーになり過ぎずに嵩増し出来て腹持ちもよく便通もよくなると言われます。炭水化物は繊維質と糖質に分解されますが、繊維質は消化されないために腸内の便を絡めとりながら排便するので腸内の掃除もしてくれるのです。そしてダイエットフードを含め尿結石用の療法食など穀物はたくさんの処方食として使用されています。

穀物によって引き起こされるトラブルは?

穀物は大量に摂ると消化がしにくいために消化不良を起こします。そしてトウモロコシや小麦、大麦などはアレルギーを引き起こしやすい食材ともなります。

消化不良は便が緩くなるほか、吐いたり食欲不振を起こす事もあります。今まで穀物を一度もあげていない子に突然穀物を与えても消化不良になる事があります。あくまで穀物は少量がいいのであって、大量にあげる事はよくありません。

そしてアレルギーを起こしてしまった場合は体を掻いたり嘔吐したりします。この食べ物アレルギーは最初から出るわけではなく途中から出る事がほとんどです。

穀物の中でアレルギーの出にくいものとしては玄米や雑穀米が多いと言われます。食べ物アレルギーの場合は肉なのか穀物なのか何がアレルギーかを調べる必要があります。なるべくアレルギーの出にくい穀物を選んであげた方がいいですね。

まとめ

犬に穀物を与える事は間違いではありません。ただ、質の悪いドッグフードなどは肉などを少なくして穀物で嵩増しをしているケースがあります。

本来の犬の食事内容は良質なタンパク質である肉がメインとなるべきです。ただ健康を考えた時に多少の穀物を一緒に摂るというのが理想なのです。ドッグフードを選ぶときには原材料を確認し、穀物がメインではなく良質な肉がメインとなっていて穀物が多すぎないものを選びましょう。