たんぱく質のとりすぎは涙やけに影響が?フード選びで気をつけること

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この記事の監修者/キャットケアスペシャリスト
内山智明

犬・猫が大好きな内山です。家では保護猫と一緒に暮らしています。

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たんぱく質は重要な栄養素

犬にとって人間の4倍以上を必要とするたんぱく質は最も重要な栄養素です。
たんぱく質を構成するアミノ酸の種類とバランスが重要になってきます。

たんぱく質の役割

たんぱく質は犬が体を生成・維持するために欠かせないものであり、血・骨・皮膚・被毛など体を作る材料となっており、代謝と免疫力を保つための大事な栄養素であります。

体内では作れないため、食べ物からとらないといけない必須アミノ酸が10種類ある。犬の食事には必須アミノ酸をバランスよく含んでいる動物性たんぱく質が適しています。

動物性たんぱく質

肉、魚、たまご、チーズ、牛乳などに含まれている

特徴は、植物性たんぱく質に比べて体内で利用しやすい。

植物性たんぱく質

大豆、豆腐、米、トウモロコシ、小麦など

犬にとっては消化吸収しにくい。

犬の必須アミノ酸

【アルギニン】

細胞増殖促進して、褥瘡や創傷の治療をコラーゲン生成促進などで促す。アンモニアの生体内毒素を助けて、免疫反応の活性化。

肉類、玄米、エビ、牛乳、レーズンなどに多く含まれる。

【イソロイシン】

筋肉を作る。疲労を抑えると言われている。

【リシン】

リシンが欠乏するとビタミンB群のナイアシンの不足を招き、ニコチン酸欠乏症候群に罹ることがある。

ホウレンソウやクレソンなどに多く含まれる

【フェニルアラニン】

脳内で神経伝達物質に変換される重要な必須アミノ酸

【トリプトファン】

肉、魚、豆、豆乳や乳製品などに豊富に含まれている。

【バリン】

魚、鶏肉、牛肉、ごまなどに多く含まれる。

【メチオニン】

血中コレステロールを下げて活性酸素を取り除く作用がある。

ホウレンソウ、グリンピース、インゲンマメ、豆腐、魚肉、牛肉、鶏肉などに含まれる。

【ヒスチジン】

ヒスタミンなどの原料。脂肪細胞からの脂肪の分解を促進する。

マグロなどに多く含まれる

【スレオニン】

鶏肉、魚、レンズマメ、カッテージチーズなど

【ロイシン】

牛乳、ヨーグルト、海苔、和牛、鶏卵、大豆など

たんぱく質が不足するとどうなる?

免疫系の機能が真っ先に低下すると言われている。皮膚の感染症にかかりやすくなり、慢性の下痢や寄生虫にも感染しやすくなります。毛の質も悪くなり、艶がなく傷んだ毛になる。他には、涙やけ、筋肉量の低下、食欲減退、体臭が出てくるなど

たんぱく質を取り過ぎるとどうなる?

腎臓、肝臓に負担がかかる。肥満の原因になる。窒素性廃物を排泄しきれずに体内で蓄積される可能性がある。

まとめ

1日に最低必要な犬のたんぱく質量は、老犬の場合は更に多めになるが、成犬1Kあたり4.8g、子犬で9.6gといわれています。必要以上にとりすぎた炭水化物はすぐに脂肪に変換・蓄積されやすい。成分の大半を米・小麦・トウモロコシなどの炭水化物が占める市販のフードは太りやすい傾向にある。炭水化物を含まないフードに変えたら痩せた。

とよく耳にするが、それは、動物性たんぱく質は、エネルギー源として利用されながら過剰な量は脂肪には変換されないためである。穀類の消化が苦手な犬や猫は、消化できなかった炭水化物が糖分として蓄積される。動物性たんぱく質がどれぐらい含まれているのかは、フードを選ぶ際に原材料の表示をきちんと見るべきである。また、アミノ酸スコア100のものが良質のたんぱく質食材です。

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